恐れとの遭遇

恐れとの遭遇

プラネタリウムとチャリ 恐怖という心の状態があります。恐怖を感じたとき、私たちはたいていそれを何とかしようとして、別のことをします。たとえば、真夜中に起きて本を読んだり、テレビを見たりする。頭の中で空想を広げたり、別のことを考えて気を紛らわせたりします。 おそらく最悪なのは、自分が恐怖にとらわれていることに気づかず、恐怖と一体化してしまうことです。その結果、1〜2時間ものあいだ、恐怖に完全に押しつぶされてしまうのです。 恐怖を感じたとき、大切なのは、それを「自分の一部」として見ないことです。 やることはシンプルで、恐怖というエネルギーの動きにしっかり注意を向けるだけです。そのとき、恐怖から逃げる必要も、逆に恐怖と一体化する必要もありません。ただ、恐怖をそのまま見て、気づき続けるのです。 これは最初、危険で怖いことのように思えるかもしれません。多くの人は、恐怖と真正面から向き合うことを避けます。でも実際にやってみると、恐怖は思っていたほど恐ろしくないとわかります。そして、この方法が一番シンプルで効果的だと気づくのです。 恐怖をコントロー
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コーヒーを買う
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コーヒーを買う

私たちは毎日、いろんなものを「買って」生きています。 たとえば、朝にコンビニやカフェでコーヒーを買うように── 自分で選び、手に取り、飲むという行為をしています。 そのとき、目の前にある選択肢すべてを買うわけではありません。 「今日はこれにしよう」と自分で選んでいるのです。 実は、私たちの心の中で起きる思考や感情との関わり方も、これとよく似ています。 たとえば、ある瞬間に「自分はダメだ」という考えが頭に浮かんだとします。 その考えにただ気づいて通り過ぎることもできれば、 逆に、それを「本当のこと」として受け取り、深く信じてしまうこともあるでしょう。 この「信じてしまう」ことを、ここでは**「思考を買う」**と呼びます。 つまり、「それを自分のものとして採用する」という、**ある意味で“選択された行為”**です。 では、その「思考を買う」とは具体的にどういうことなのか? どうすれば「買わずに見る」ことができるのか? そして、その違いは、私たちの生き方にどんな影響を与えるのでしょうか?
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サイの角

サイの角

サイの角のように、ただひとりで進め この言葉は、まわりに流されず、自分の道をしっかり歩く生き方をあらわしています。 ここでたとえられているのは、 誰かに頼ったり、教えてもらったりせずに、自分で大切なことに気づいた人の姿です。 人に何かを教えたり、仲間をつくったりせず、 静かに、ひとりで生きていく道を選んだ人です。 まわりに誰もいなくても、ただ1本でまっすぐに伸びるサイの角のように、 ひとりで歩く姿に、その生き方が重ねられています。 あるとき、その人が旅立とうとすると、そばにいた人たちがたずねました。 「これからどこに行くんですか?」 そして、こうも言いました。 「私たちのことを置いていってしまうんですか? もう必要ないんですか?」 その人は、こう答えました。 「私はもう、子どもすら欲しいとは思いません。  それなら友だちを求める理由なんて、なおさらありません。」 ひとりで生きることの静けさや自由を、心から実感して、 その人はうれしそうに、こう言いました。 「ひとりで生きよ。サイの角のように。」
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色は匂へど散りぬるを

色は匂へど散りぬるを

花は最初、とてもきれいで、みずみずしく、よい香りがします。でも、時間がたつと少しずつ元気をなくし、しおれて、やがて枯れてしまいます。どんなに私たちが大切に思っても、花の命は長く続きません。 花はいつか枯れてしまいます。だからといって、「どうせ枯れるから、もう花を楽しむのはやめよう」と思うでしょうか? それとも、「咲いている間はしっかり楽しもう。枯れたら少し寂しいけれど、その時は前に進もう」と思うでしょうか? これは、花だけの話ではありません。私たちの人生にある、喜びや幸せも同じです。
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徐行思考

徐行思考

のんびり原付乗りはっぴー 困った問題が起きて気持ちが混乱しているときは、すぐに答えを出そうとせずに、ゆっくり考えるようにしてみましょう。ただし、「深く掘り下げて考える」のではなく、「浅くてもいいから、いろんな方向に広げてみる」ことが大切です。 たとえば、頭の中に浮かんだ思いつきを1枚1枚のカードだと想像して、それをゆっくり映像のように見ていきます。そうすることで、思考のスピードが自然にゆるやかになり、落ち着いて考えられるようになります。 誰でも、特につらい状況にいるときは、「早く答えを出したい」と焦ってしまいます。 でも、あまり急ぎすぎると、何を考えているのかがはっきりしなくなって、いろんなことをいっぺんに考えてしまい、頭の中がごちゃごちゃになります。 それはまるで、大雨のあとの洪水のように、思考があふれ出して止まらなくなるような状態です。 だから「減速思考法」では、「これでうまくいってるかな?」なんて気にせずに、とにかくシンプルに「ゆっくり、少なく考える」ことが大事です。 「うまくいくかどうか」と評価
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